コロナ禍でのジレンマ。妥協出来ない「味」への想い寿司龍

No.19

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破天荒な大将は今!?

ますます目が離せない「寿司龍」

絶メシリストいしかわ史上、強⾯とやさしさのギャップ王であろう⼤将がいるお店、
寿司⿓さん!
前回の取材後どんな反響があったのか、いや、なかったのか…。調査隊としてその後が気になりすぎてお邪魔しちゃいました!

店内に⼀歩⾜を踏み⼊れると、お寿司屋さん特有の⽊とお酢の匂いに癒される。
出迎えてくれるのは・・・キターーー!!相変わらず強⾯の⼤将。

(取材:絶メシ!いしかわ調査隊 ライター名:美緑トモハル)

ライター美緑

「お久しぶりです!今日もお願いします。」

勝村さん
「はいはいはい」

口を開くと、見た目とのギャップが感じられる親しみやすさも相変わらずである。
ギャップ王、認定です。(勝⼿にスミマセン。何様だ、美緑っ。)

コロナ禍でのジレンマ。
妥協は出来ない「味」への想い

ライター美緑

「今回は取材後、どんな反響があったか等を伺いに来ました。」

勝村さん

「反響はすごいあったんやけどね。その後、すぐにコロナが来てしまって・・・予約は確かに多かったけど、結構キャンセルキャンセルで。そんな状態でしたね。」

ライター美緑
「そうなんですね・・・(残念)。反響はあったものの、時期が時期でっていう部分が・・・」
勝村さん

「そうやね。確かに東京や大阪とかからも行きたいんですけどっていう電話はたくさんありましたね。ただ、来られなかったからね。」

ライター美緑
「聞いたところによると、シンガポールの方も来てくれたとか?」
勝村さん

「そうや。来たねー。親子で自転車に乗って。」

ライター美緑

「はい!?自転車??どこから自転車??」

勝村さん
「折り畳みの自転車背中に担いで日本中まわってるって。」
ライター美緑

「体力勝負な旅!(笑)その親子は、どうやって寿司龍さんを知ったんでしょうか?」

勝村さん
「ネットか何かで知った日本人が、その親子に教えたみたい。」
ライター美緑

「おおおお(反響の手ごたえ!)なるほど。」

県外のお客さんからの問い合わせも多かっただけに、それを楽しみにしていた大将も残念で仕方がない様子だ。早くコロナが収束して、お客さんが気軽に足を運んでくれる事を心待ちにしているそう。

勝村さん

「私なんかは、金沢から美味しい食材だけを厳選して仕入れているから、県外から来たお客さんには、絶対それを食べさせてあげたい。でも、来られんからね・・・」

ジレンマが伝わる。

勝村さん

「それでも、お客さんが来るか来ないかは分からないから、毎日きちんと仕入れて、3日ほどしたら全部食卓に並ぶんやわ。余るから。でも仕方ない。せっかく来てくれたんやったら、食べて間違いなかったって思って欲しいし、それが出来ないなら休むしかないよね。」

 

ライター美緑
「今年初めのコロナの時期はどう過ごされていたんですか?」
勝村さん
「お店は休業にしたね。」
ライター美緑
「収入の面での心配は?」
勝村さん

「うちの場合は、女房とふたりでやってるから、経費って言ってもそんなにいらないし。」

ライター美緑

「このタイミングでお店を閉めてしまうっていう所も多いと思うんですけど、そう思ったことは?」

勝村さん

「ないね。店閉めても、客さんは離れていかんって分かっとったから心配もしてなかった。5,6年前に病気して2ヶ月近く休んだ時はどうかな?と思ったけど、みんなちゃんと戻ってきてくれたから。それで今回も絶対大丈夫やと思った。」

ライター美緑
「寿司龍さんはたくさんのお客さんに愛されているんですね。」
勝村さん

「ありがたいことやよね。でもね、取材受けた後に、常連さんが入れなくなることも出てきたりしたね。だから予約してねと言ってますよ。」

お店を閉めて日常をたんたんと過ごす時間は精神的にはいい時間だったけれど、お客さんと飲めなかったのは淋しかったと言う大将。だからなのか、最寄りの駅まで来てくれたお客さんには送迎サービスも行うよ!と太っ腹な話も飛び出した!ぜひ、お店に行く際は電話で聞いてみてほしい。

勝村さん
「昔は、若い子やったら、わしが金沢まで送って、一緒に飲んどった!」
ライター美緑

「もはやそれは送ってないですね。二次会ですね!!(笑)今はコロナもあるので、気軽に行けないですけどね。」

勝村さん

「そうやね。やっぱり怖いよね。こないだも、居酒屋でわしの孫の話になって。」

お孫さんは、今話題のオーディション企画からデビューが決まったあの!ガールズユニットグループのメンバーです(内緒)

勝村さん

「〇〇ちゃんのおじいちゃん?!ってなって。カウンターにおった若い子が、一緒に写真撮って~って。そん時は嬉しかったけど、家帰ってかあちゃんに叱られた。」

ライター美緑

「(笑)以前の取材時にお孫さんが韓国行っててって話してたじゃないですか。それを聞いていたので、びっくりです。自慢のお孫さんですね。」

勝村さん
「そうやね。」
ライター美緑
「地元に帰ってきたらお寿司握るんですか?」
勝村さん
「まぁね。お客さんには絶対出さないところなんかも(笑)いちばんうまい所をね。」
ライター美緑

「愛情ですね。常連さんには言えないですね・・・(書いちゃってる!)おじいちゃんのお寿司はやっぱり違うなーとか言われたりしますか?」

勝村さん

「そうやね~。東京とかいろんなところに行くと、石川県は美味しいって。魚介は特にね。」

趣味だけに終わらない仕事への愛情

ライター美緑
「趣味の話になるんですけど、新しく始めたことなんかあったりしますか?」
勝村さん

もうこの年やからね。新しく始めたことなんてないね。山へちょこちょこっと行くくらいで。」

ライター美緑
「もう、いっぱい遊んできたなって感じですか(笑)?」
勝村さん

「(笑)まぁ、そんなわけでもないんやけど、今はランニングと山登りが自分に合ってるかなって。」

ライター美緑

「それ以上のものは無いってことですかね?」

勝村さん

「んー。山を歩いてる時には、今度、こういうのお客さんに食べてもらいたいなとか考えが浮かんでるかな。」

ライター美緑
「山を歩いている時に?」
勝村さん

「山登りは、最初に辛いなぁって思うんですけど、すぐ頭の中が空っぽになる感覚があって。そうすると、ふっとアイデアが湧く。色んな事を見つめなおすことが出来るって言うのが、わしは好きやな。」

ライター美緑

「なるほど・・・この趣味自体が新たなアイデアが出たり、仕事に対する思いが出てきたりする大事なものになっているんですね。では、この先も体が動く限りやるぞ!という気持ちですか?」

勝村さん

「(食い気味に)やる!!体が動く限りは絶対にやめない。仕事でお客さんとこうやって飲めるっていうのは最高やね。一時はこんな商売つらいなーって思ったこともあった。忙しすぎて嫌になった。でも今は丁度いい。ずーっと続けていけばいいかなー。」

このコロナの影響は大きく、なかなか大手を振って前進とはいかない部分もあった「寿司龍」。それでも、たくさんのお客さんに愛され、今後のわくわくも継続中の大将の朗らかさに、まだまだ愛されるお店になるなーと確信したライター美緑。

最後に、握って頂いた最高のお寿司を口いっぱいに頬張りながらランチ後とは思えないほどの食いっぷりを見せたのでした。

完食!!

これからも目が離せない大将の仕事ぶり。やっぱりまた来たいと心から思わせてくれる、そんなお店でありました!

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