素晴らしい老舗ここにあり!
七尾で一番古い洋食屋!?
コスパの神に会いに潜入!!
素晴らしい老舗ここにあり!
七尾で一番古い洋食屋!?
コスパの神に会いに潜入!!
七尾市役所近く。大通りからは少し入る道沿いに、やもすると見逃してしまいそうな入り口を構えているのが今回お邪魔させて頂く「串カツ草間」だ。
なんでも、ここ七尾ではかなり歴史のある洋食屋さんらしい。わくわくしながら、いざ!!入店っ
「主人のお父さんが先代で、そのお店の創業がS28年。そこからS38年に欧風料理 草間会館が出来て。お嫁に来た時は、草間会館を手伝っていたんですけど、S49年に独立して今のお店を出して、ここの場所にはS59年からいるんです。だから約40年くらいかな。」
「独立時からお客さんがついてくれていたって事ですよね?草間会館のお客さんも来られたりしていたんですか?」
「そういう方もいらっしゃるし、主人の同級生なんかもたくさん来てくれたし。それでも苦労はしましたよ。子供を2人抱えながら、朝から晩まで働いてましたから。ただ近くに大型スーパーができてからはそうは行かなくなってきましたね。」
先代のお店である草間会館はどちらかというと裕福なお客さんが多かった。草間さんご夫婦は、自分たちのお店は出来るだけ多くの方に来てもらいやすいようにと言う考えがあったらしい。
当時では珍しかった欧風料理。しかしそのメニューは沢山のお客さまに愛された。
お母さんに話を聞いていると、そっと当時のメニューを差し出してくれるお父さんの微笑む姿が。
おおお。気配が感じられなかった・・・(笑)
「すごい綺麗にとってある!!洒落てる!令和でも通用する可愛さですよ。えー、串カツが40円!?エビフライは時価なんだ・・・」
「7年位。移転する前まで使ってた。その間に、洋食だけじゃとてもじゃないけどってなってきて。当時はお客さんが洋食屋さんだったらお酒が飲めないって勝手に思い込んでしまった事もあって・・・それで増えていったのが、洋食以外お酒も飲めるようなメニューです。(笑)」
「それもあって、自分たちでお店始めてからまず近所のお年寄りと仲良くなった。そうする事によって、七尾の味を教えてもらったり。みんなに聞くのが1番、習うのが1番って。」
と、店内奥から、忍びかと思うくらいそっと戻ってくるお父さん(笑)
その手には当時使っていた輪島塗りのお弁当箱が!!
うわー!歓喜に沸く絶メシ隊一同。
伝統工芸の息の長いことに驚く。50年使われているとは思えないほどのキレイさだ。何度も塗り直し、その度に新品のようになって戻ってくるそう。
「今でも年に2回ほど、会合に使うのにこれでお出しすると、懐かしいって皆さんおっしゃいます。」
串カツ草間では通常串カツ1本が110円である・・・
それが5本出てくる時点ですでに計算が合わないのである・・・
はっ!!!
価格設定のおかしさにこのご夫婦が気付いて軌道修正される前に駆け込むことをお勧めしよう!
またもなんの前触れもなく目の前に現れたのは、たった今噂していた「ソレ」である・・・
先ほどからのタイミングの良さと言い、お父さんの静かなおもてなしが心地よくもあり。
もう何も考えずに、温かいうちにいただきます!!
串カツは最初は塩がおすすめらしいので、塩で。
うん!!確かに、お肉や玉ねぎの甘さが引き立てられます!
贅沢だわ~。冬瓜の煮物はやや甘めで串カツとの相性バツグン!!
お母さんが漬けたナスは最高の漬かり具合・・・これが・・・500円の底力・・・
うますぎる~~~~(涙)
なんでも、創業以来、油はラードを使用しているのだとか。サックサクです。
これでワンコイン。凄すぎる・・・
ん?カウンター奥の棚にある大きなフルーツ絞り器を発見!
お酒好きのみろくは見逃しません(笑)美味しいお酒が飲めるお店にはあるんですよ、これ。
「あぁ、これ?お父さんが昔東京に行ったときに見て、『これだ!』って、帰って来てからすぐに注文したんですよ(笑)」
「メニューもとてもお洒落だし、当時としてはこのグレープフルーツ等を絞るジューサーなんて、ほとんど無かったものですよね?流行りに敏感ですよね~。」
「流行りっていうより、美味しいものをね。紹興酒もカメと瓶では味が全然違うからね。それ飲むと瓶には戻れんってカメを買いました。」
寡黙だったお父さんが一瞬、饒舌に!!
人がキラキラと瞳を輝かせて話す瞬間はやはり魅力的だなーと思いました。
「えー!!だって、同じような食材がかぶったりしません?それとも・・・もしかして、なんとなくだけど、お父さんが作るものが分かったりして?」
以心伝心~!!どんだけ~~~!!
お弁当のお値段がまた・・・1個650円ですって・・・しかも。
配達料も頂いてないんだとか。これは都市伝説かなにかでしょうか??(笑)
「そうやね。上の子は金沢の洋食屋さんに修行に行ったり東京のデパ地下とかに行ったりしてたけど・・・今は百姓してます。」
「食材の方!じゃあ全然違うわけでもないですよね。希望としては?お店を継いで欲しいって気持ちは。」
「そっかー・・・。親子だと難しい部分ありますよね。遠慮がない分、ぶつかることが多いですし。でも子供っていうのは言えないけどどこかで心配もしてると思いますし・・・」
「(笑)七尾でたくさんのお弁当屋さんがあっても、うちに注文してくれている人もいらっしゃるし、お客さんがいる限りはね、頑張って二人でやろうかなって思ってます。」
寡黙だけれど、笑顔が素敵な哲男さん。対してお話上手な従子さん。とてもバランスの取れた2人が作り出す老舗料理の味と雰囲気からは、まだまだ現役で七尾の飲食を盛り上げていくパワーを感じました!
まさしく「絶メシ」。出来る事なら、歴史あるこのお店の味が無くならないことを祈って。
ありがとうございました!
No.25
串カツ草間(くしかつくさま)
0767-53-2299
11:30~13:00頃、16:00~20:00頃
日曜日
石川県七尾市相生町57
七尾駅から徒歩5分
絶メシ店をご利用の皆さまへ
絶メシ店によっては、日によって営業時間が前後したり、定休日以外もお休みしたりすることもございます。
そんな時でも温かく見守っていただき、また別の機会に足をお運びいただけますと幸いです。